【書評】ドミナの玉座、あるいは顔面騎乗主義者の愉楽 春川ナミオ PAN-EXOTICA【レビュー】

春川ナミオという作家を知っているなら細かい事は語る必要がない。
今すぐ買うべきである。

極端に豊満な女性が、小男を虐げるモチーフが大半である。
一見その加虐性は一方向の様に思える。しかし、慈愛に溢れる女神の救いの絵の様にも、
わがままな男性が力ではない何かで女性を操っているかのようにさえ見える。
寄稿の中にもある貴族的マゾヒズムの世界を堪能してほしい。

この画集を見ているときに不思議な体験をした。
映画をBGM代わりに再生していたのだが、その映画の音声が聞こえなくなった。
あまりの視覚の暴力により脳のリソースがすべて消費されたのだと思う。


強いて言うなら、値段が倍でもいいのでもう少しサイズが大きいものが欲しい。

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